[コラム]景色との出会い、そして帰る場所
旅行に行った時に出会う楽しみに景色があります。情景と表現した方がいいかもしれません。
特に空。日本ではゆっくり立ち止まって見ない空も、外国ではなぜかいつも特別です。空の色、雲の形、日本にまで続く空の永遠に未来を重ねてしまいます。
記憶に定着しやすいというか。
二度と出会えない一瞬に出会える奇跡を確かめながら、過去の自分の行動に反省しながら未来へ向けて褒めてあげる気持ちにもなります。
わたしはこの“記憶に定着しやすい”を仕事に利用していたりします。
ちょうどリセットする感じです。見ているだけで整理整頓になるのかもしれません。
スタートアップって、まず継続性が求められます。とにかく続けることそのことに責任が伴い、選択しなくてはなりません。
考え続けること
歩み続けること
信じ続けること
保ち続けること
全て、毎日が続けることの挑戦です。
これまで、大きなことよりも小さな挑戦の積み重ねだったような気がします。
わたしの場合は会社の存続やお金やメンタルや家族とのバランス、自分の体調も含めて全てが小さな挑戦の毎日でした。これからもその挑戦は続くのでしょうね。
時に、人間不信になりながら乗り越えてきたこと。ちゃんと生活できるかなと思いながら、毎日自分を信じて頑張るだけ。
「これは投資だ」と割り切っていながら、なかなか覚悟ができない自分に何度もくじけています。続ける意味があるのか、覚悟を迫られている時が一番苦しい時でしょうか。
でも楽しい、の一言に尽きます。
いい景色を見ると昨日までやってきたことが今日の自信に思えます。雲に向かって覚悟を固め、夕日に向かってごめんなさいとありがとうを誓います。明日をもっといい日にするために。
そんな風に決意できる景色を見ることが、わたしの大切な帰る場所。スタートアップの喜びです。
文・撮影/Chikayo Kono Modrušan
@croacica