AIの進化が加速する今、感性が求められる時代となる

 

《世界観とストーリーはコピーできない》

《社会美学がもとめられている》

 

ぼくは、これからは感性と美意識の時代になる、と考えています。

AI時代だからこそ人がすることの価値があり、それぞれの感性が大切になる。世界観や経験してきたことが選ばれる理由になると感じています。

たいていの人は、「スキルを学ばなきゃ」「情報を集めなきゃ」と考えます。

それ自体は正しいのですが、いっぽうで、知識や技術というのは、時間が経てばだれでも身につけることができます。

しかもGoogleを活用すれば、インターネット検索で同じような情報がたくさん見つかります。ChatGPTに尋ねれば、すぐに正解を導いてくれます。

その結果、ぼくたちに起こることは、正しいことを選んでいけば他の人と同じような結果になるのです。というか、同じにしかならないのです。

 

自分やサービスが選ばれる理由が、「機能がいいから」「値段が安いから」など、そのような基準で選ばれる世界というのは、かなり厳しいあり方を強いられます。

それは、過当競争の世界です。

過当競争の世界では、どんなにがんばっても一生懸命埋もれる努力をすることになります。だから、それは避けたいところです。

AIが発達している今だからこそ、人の役割が大切であり方が大切になります。

「私はどんな人になりたいのか」「私はどんな世界が好きなのか」「私らしさってなにか」「私はどうありたいのか」

今、このような問いに向き合っていくことが、大事だと思うのです。

なぜならば、それがあなたの世界観をつくり、共感される魅力になるからです。

たとえ知識や技術が乏しくても、「これが好き」「この感覚が心地いい」というあなたが発する感性や美意識には、だれにもマネできない力があります。

ふと、心がときめいたとき、胸がきゅんとした瞬間、この人と話してみたいと思ったとき、それはすべてあなたの感性と結びついたサインです。

この感性を育てていけば、AIを使うときも発信するときも、あなたにしか描けない世界観で伝えることができるようになります。

つまるところ、今正しさではなく私らしさを軸にして、あなたの美意識を伝え、感性で選ばれるような仕組みをつくってください。

吉岡岳彦