一田憲子(KADOKAWA)
書くことをライフワークとする中でいつも心にあるのは一田憲子さん。
そこにある時間に吸い込まれるように、一田さんが丁寧に連れて行ってくれると感じるからです。わたしも、そんな人になりたいなと思いながら。
聞いたこと見たことを伝えるだけでなく、醸し出す空気を”ことば”で表現できないかなと日々考えています。そして、言葉にならない言葉を紡ぎ出すなか、感じたことが蘇ってくるたびに書く手が止まってしまいます。感情を残したまま「書く」にはどうすればいいのか、心地よく考えを巡らせることのできる一冊です。
好きな人の言葉に触れ、また言葉を紡ぐ喜びが増えました。本から、そして文章から”ひと”を感じられるって素敵だなと思えます。今の時代、会えても会えなくても吸い込まれる時間を過ごせることは幸せなのかもしれません。「書く力」をはぐくむヒントがたくさん詰まっています。