子どもの成長に自然体験を

 

子どもの成長に必要なことは、実際に自然に関わる体験をすることです。山や海へ行って、そこで動植物に触れる体験をすることは、人生に彩を与える感受性に大きく影響します。

コロナ禍の影響もあり、現代の子どもたちは野外で自然や動物に触れ合う機会が減っています。家族ぐるみで、その楽しさを気づかせてあげてください。

さまざまな動物や植物のある自然のなかで遊ぶことは、驚きや感動があります。その豊かな体験が感性を育みます。同時に、自然や動物を大切にする心などを学ぶことができます。

 

子どもの成長には直接体験が必要

文部科学省は、つぎのように言っています。

体験活動とは、文字どおり、自分の身体を通して実地に経験する活動のことであり、子どもたちがいわば身体全体で対象に働きかけ、かかわっていく活動のことである。この中には、対象となる実物に実際に関わっていく「直接体験」のほか、インターネットやテレビ等を介して感覚的に学びとる「間接体験」、シミュレーションや模型等を通じて模擬的に学ぶ「擬似体験」があると考えられる。しかし、「間接体験」や「擬似体験」の機会が圧倒的に多くなった今、子どもたちの成長にとって負の影響を及ぼしていることが懸念されている。今後の教育において重視されなければならないのは、ヒト・モノや実社会に実際に触れ、かかわり合う「直接体験」である。

文部科学省 体験活動の教育的意義

 

 

インターネットの発達によって、間接体験や擬似体験の割合が増えてきています。それにより、知識や思考が養われている良い面があります。

ところがいっぽうでは、実際に外で遊んで自然に触れてみる機会が減ってきていることが懸念されています。今後は直接体験の機会を重視していくことが大事です。

 

 

自然を通じた直接体験

子どもの成長に必要なことは、自然を通じた総合的な直接体験になります。

自然のなかで、走ったり、泳いだり。動物や昆虫に触れたり。植物を観察したり。夜空を眺めて、星を観察したり。落ちている木々を拾って工作をしたり。土いじりをしたり。

 ハイキングや登山

キャンプ

海水浴

スキーなどのスポーツ

動物や昆虫、植物の観察

星空の観測

工作や芸術

農業や土いじり

子どもたちはそういったさまざまな生活体験を行うことで、自然のこと、生きていくということ、人との関わりのことなど学習していきます。

 

 

動物とのかかわり

動物とのかかわりから多くを学べます。

たとえば、やさしくなれることです。動物と触れ合うことを通じて、人の気持ちに寄り添えるようになったり、いたわれる心が養われたりします。

 

 

人とのかかわり

キャンプなどの共同生活を行うことで、友人や他人とかかわります。社会的なルールを学べます。こんなことをすると嬉しいんだな。あんなことすると悲しいんだな。生活のなかで学習していきます。

そういうことを通じて、これまで知らなかった範囲のものにも興味や関心のアンテナが立ちます。積極的な心が育ちます。

自然のなかで生きる力を育てていくことは大事です。

 

 

自然体験の教育的意義

文部科学省の調査で、つぎのようなデータがります。

自然体験の多い子どもの中には道徳感・正義感のある子どもが多い

 

自然体験の多い子ほど、道徳感や正義感のある子の割合が多くなっています。

 

自然に戯れる体験をしたあと、勉強に対してやる気が出る子どもが増える

 

自然体験をした小学生の94%が「やる気になる」という結果が出ています。

 

参照:
文部科学省 体験活動の教育的意義

 

 

まとめ

子どもが健やかに成長するために、自然体験は必要です。

キャンプや動物の触れ合いを通じて、心を養ってください。

 

 

吉岡岳彦