ベジタリアンには18種類ある|ビーガンとは?

 

18種類のベジタリアン

ベジタリアンと聞くと、「野菜ばかりを食べる人」と思うかもしれません。ベジタリアンの言葉の由来も、ベジタブルから来ていると思うかもしれません。

でも、実はそうではなく、ベジタリアンとは健康で元気な人を指す言葉です。

そして、ベジタリアンと呼ばれる人たちのなかでも何種類にも細分化されています。ここではベジタリアンについて、細かくご紹介します。

ベジタリアンとは?

ベジタリアンと聞くと、野菜ばかりを食べる人と思うかもしれませんが、言葉の由来やその種類を聞けば、一言でまとめてベジタリアンとは呼べないことに気づくでしょう。

ベジタリアンは、菜食主義者

ベジタリアンとは、菜食主義者のことです。英語では「vegetarian」と記します。

肉や魚などの動物性食品を摂らずに、野菜や豆類、芋類などの植物性食品を中心とした食生活を送る人たちです。

ただし、菜食主義と言っても、信仰や主義によって食す範囲が様々あります。

ベジタリアンの発祥は、イギリス

ベジタリアンという言葉は、イギリスが発祥です。1847年、英国ベジタリアン協会が発足し、そこで初めて使われました。

ベジタリアンの由来は、ラテン語

ベジタリアンという言葉は、「健全な、新鮮な、元気のある」という意味を表すラテン語 の「vegetus」に由来します。したがって、vegetable(野菜)から生まれた言葉ではありません。

ただし、「vegetable(野菜)」は「vegetus(活力)」と「able(できる)」の造語から生まれた言葉とされているので、間接的には由来していると言えるかもしれません。

ベジタリアン18種類

ベジタリアンには、信仰や主義によって、様々な種類があります。ここでは、18種類のベジタリアンを紹介したいと思います。

ただし、先にお断りしておきますが、ここで紹介できていない種類のベジタリアンの方もいらっしゃるかもしれません。また、分類することが正しくないかもしれません。その分類がご本人からすると完全でないものもあるかもしれません。その際には、どうかご容赦くださいませ。

ノン・ミート・イーター

ノン・ミート・イーターは、動物の肉だけを食べない人たちです。皮や脂は食べます。乳製品や卵も食べます。魚も食べます。魚は健康に良いが、肉は体に悪いという考えの人たちです。

セミ・ベジタリアン(フレキシタリアン)

セミ・ベジタリアンは、一般に人よりも、肉を食べる量が少ない人です。積極的には肉を食べない人です。時々ベジタリアンになるので、フレキシブルなベジタリアンで「フレキシタリアン」との呼ばれます。

ラクト・ベジタリアン(ピュア・ベジタリアン)

ラクト・ベジタリアンは、肉や魚、卵は食べずに、乳製品や蜂蜜を食べる人です。ラクトは、乳製品のこと。インドでは、「ピュア・ベジタリアン」と呼ばれます。

オボ・ベジタリアン

オボ・ベジタリアンは、肉や魚、蜂蜜は食べずに、卵を食べる人です。オボは、卵のこと。

ラクト・オボ・ベジタリアン

ラクト・オボ・ベジタリアンは、肉や魚は食べないが、卵や乳製品は食べる人たちです。欧米のベジタリアンは、このタイプの人が多いようです。

ペスコ・ベジタリアン(ぺスタリアン、ペスキタリアン)

工業製品は摂らず、オーガニック志向です。肉や卵、乳製品を食べない人たちです。ただし、魚は積極的に摂ります。「魚菜食」という呼ばれ方もします。

ポゥヨゥ・ベジタリアン

ポゥヨゥ・ベジタリアンは、肉は鶏肉だけを摂り、それ以外には特に制限のない人たちです。

ホワイト・ベジタリアン(ホワイト・ミート・イーター)

ホワイト・ベジタリアンは、赤身の肉を避け、白身の肉は食べる人たちです。ポゥヨゥ・ベジタリアンと似ています。

オリエンタル・ベジタリアン

オリエンタル・ベジタリアンは、動物性のものは一切食べない人たちです。そして、五葷(ごくん)と呼ばれる大蒜、韮、らっきょう、葱(玉葱も含む)、浅葱の五つの植物も食べない仏教の影響が強いベジタリアンです。台湾などの精進料理に近い考えの食事です。

ヴィーガン

ヴィーガンは、肉や魚や卵や乳製品を食べない人たちです。動物性のものを一切取らない人たちです。蜂蜜も取りません。ヴィーガンは、完全菜食主義者になります。また、衣食住などの生活に関しても、動物性のものを避ける人たちです。

ダイエタリー・ヴィーガン

ダイエタリー・ヴィーガンは、ヴィーガンと同じく完全菜食主義者ですが、食べ物以外は利用する人たちです。服や財布などの動物の皮製品を使う人たちです。

エシカル・ヴィーガン

エシカル・ヴィーガンは、動物の命を尊重する考えを実践している人たちです。動物の殺生だけでなく、動物にストレスを与えること自体をしてはいけないという考え方の人たちです。肉や魚や卵や乳製品を食べない人たちです。

ロー・ヴィーガン(リビング・フード・ヴィーガン)

ロー・ヴィーガンは、酵素が健康に良いという考えのもと、食品を加熱しない、または46℃以下で調理すること(ロー・フード)で、酵素を壊さないで食べる食事法をしている人たちです。肉や魚や卵や乳製品を食べない人たちです。

ホール・フード・ベジタリアン(グルテン・フリー・ヴィーガン)

ホール・フード・ベジタリアンは、小麦粉を使わず、全粒粉を使うなど、栄養素の豊富な無精製の植物性食品を勧める食事をする人たちです。肉や魚や卵や乳製品を食べない人たちです。

マクロビオテック(マクロビアン)

マクロビオティックは、穀物や野菜、海藻などを中心とする日本の伝統食をベースとした食事を摂ることにより、自然と調和をとりながら、健康な暮らしを実現する考え方の食事法の人たちです。魚介類を食べる人たちもいます。

フルータリアン

フルータリアンは、フルーツやナッツなど木の実しか食べない人たちです。植物の命も大切にするという考えから来ています。果実や木の実は取っても、その植物は死なないけれども、根から収穫すると植物が死んでしまうという考えのようです。

リキッダリアン

リキッダリアンは、固形物を摂らずに、液体だけを食す人たちです。断食法の一つです。水、コーヒー、野菜ジュース、スムージーなどの植物性の液体だけを摂ります。「不食」を実行されている方は、リキッダリアンが多いようです。

ブレッサリアン(プラーナタリアン)

ブレッサリアンは、まったく食事をしない不食者の人たちです。光と水からエネルギーのみを吸収して生きていると言われています。

まとめ

ベジタリアンとは、菜食主義の人を指す言葉です。肉や魚などの動物性食品を摂らずに、野菜や豆類、芋類などの植物性食品を中心とした食生活を送ります。菜食主義と言っても、信仰や主義によって、食べるものの範囲に差があります。

ベジタリアンという言葉は、1847年イギリスが発祥です。「健全な、新鮮な、元気のある」という意味のラテン語 「vegetus」に由来しています。