謹んで初春のご挨拶を申し上げます。
本年度は益々の発展をお喜び申し上げます。
startup roomにつきましては、なお一層、社会に求められる存在になれるよう 努めてまいります。
さて、NASAの宇宙飛行士の採用条件に、「挫折を経験し、乗り越えた人」という項目があります。
NASAでは、宇宙で極めて困難な事態に陥ったときに、それを乗り越えられる強い精神力が備わっている人物かを図るバロメーターとして、この採用条件があるのだそうです。
挫折の経験は辛いので、なければないに越したことはないように思えますが、それを乗り越えて得られる経験知と価値観は、本当にかけがえのないものです。
そして、それらは次のフェーズまで一気に成長させてくれるものになります。
新年を迎え、改めて「人生にとって大切な出来事はなにか？」を考えるに、やはりNASA同様に、「挫折を経験し、それを乗り越えたことがあるか」だと思います。
挫折を乗り越えた経験で培われた知恵と行動、精神は、これからの人生で待ち受けるさまざまな困難を凌駕できる原動力になります。
困難があるたびに歩みを止めてしまうと、成功はおろか、人生が前に進まなくなります。
辛いものは辛い。でも、その辛い経験から自分はなにを得られたのか、それをいつも考えることが大切です。
これを「コラテラル・ビューティ」と言います。
どうか困難に陥ったときに、そこで生まれるステキなことを見逃さないでください。
しばしば人生を勘違いして、1勝0敗を求めようとしている人がいますが、それは大いなる誤解です。
そうなることは、絶対にありません。人生は 1勝10敗だっていい。最後にうまくいけばいいのです。
失敗が続くと、人は失敗の恐怖に打ち勝つ精神力がもたなくなり、夢半ばで諦めてしまいます。
それを自分に都合の良い言葉で、たとえば、「手放す」とか「神のお告げ」とか、そう言って逃げてしまっては、今までの苦労の意味がなくなってしまいます。
挫折、大いに歓迎しましょう。その経験が自分を成長させ、自分の強みとなり、つぎのステージに昇華させてくれるのです。
2021年のあるべく姿を描くとき、大いなる成長を感じられるのであれば、その過程には挫折が待ち受けています。
なかには、人生の波風立てずにおだやかに過ごそうと考える人がいます。
でも、安心、安定を望めば望むほど、余計に苦しみます。守りに入った途端、小さくまとまってしまい、自由が奪われます。
チャレンジすることをいつも恐れずにいてください。そのチャレンジが「幸せの源泉」になります。
この文章を書きながら、かつての自分を思い返してみると、答えを求めて苦悩している自分がいたことに気づきました。
会社辞め、転職し、そして独立。ビジネスも次から次へと変え、新しいチャンスを求めていくつものビジネスをしてきました。
自分に自信がもてるなにを探して、できる、できないはともかく、きっかけがあれば、手当たり次第やってきました。
軸がないから、軸になるものを探し続けたのです。
それは寂しい自分探しの旅のようなものです。
その頃の僕を見たら、ずいぶんと楽しそうにやっていたように見えたかもしれないですが、でも実際には、とても空虚で、苦しい時間を送っていました。
そのときの僕に会えるのなら、「よく頑張ったね」「よく自分を信じつづけたね」って、声をかけてあげたいほど、無理をしていた自分がいました。
自分の軸がない。 現在地がわからない。 すなわち、自分の居場所がない。
だから、先の絵が描けない。なので、どうしたらよいかわからない。
動けない。考えたくない。今の自分に自信が持てない。
怖い。不安。泣きたい。
そんな感情で溢れた毎日だったわけです。
そんなときに、誰か一人でも自分のことをわかってくれている人が現れて、誰か一人でも自分のことを信じてくれる人がいたならば、どんなに救われたことかと思うのです。
誰か一人でも「頑張ってるよね」って一言声をかけてくれる人がいたら、どんなに救われたことか。
そんな折り、家族の病気が重なり…。いろいろ大変だったのです。
僕には、当時、そういう心の内を相談できる人は一人もいなかったので、要するに、ずっと自分と闘ってきたので、そのときの自分の感情にうっかり触れてしまうと、涙が溢れてきてしまいます。
なので、なので、今の仕事が思うようにいかず、辛かったり、将来に不安を抱えていたり、そんなさまざまな思いに葛藤している人がいたら、少なくとも僕は経験者で、それは本当に寂しく、悲しいことと知っているので、「ひとりじゃない」って言ってあげられます。
大した解決策があるわけではないけれども、その不安な気持ちはわかってあげられると思います。
つまるところ、
startup roomが提供するコミュニティは、そんな心の交流のできる仲間の集まりです。
だから、一緒に頑張りましょう。心から応援しています。
LOVE 吉岡岳彦
